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2025

03/22

なぜコーヒーの精製方法で味が変わるのか?風味を左右する3つの工程

なぜコーヒーの精製方法で風味が変わるのか?
── スペシャルティの裏側を知る

 

 

コーヒーの探求者 Beanです。

スペシャルティコーヒーを飲んでいて、「この甘さ、どこからくるんだろう?」と思ったことはありませんか?

実はその秘密、焙煎でも品種でもなく── 「精製方法」 にあるかもしれません。

 

今回は、ウォッシュド、ナチュラル、ハニーなど、生豆の精製方法が風味にどう影響するのか? を、科学的な視点も交えて深掘りしていきます。

 
 
 

コーヒーの「精製」とは何か?

 
収穫後の「果実から種子を取り出す工程」

コーヒーは果実──つまり“コーヒーチェリー”として収穫されます。

そのままでは飲めません。

中にある「種子=生豆」を取り出し、乾燥させて初めて焙煎が可能になります。

この果肉除去〜乾燥の工程全体を「精製」と呼びます。

 

 

精製方法が“味”に直結する理由

果肉をどう取り除くか、発酵はどのくらいの時間をかけるか、水を使うのか使わないのか──。

これらの選択によって、豆にどれだけ果肉の風味や糖分、発酵のニュアンスが残るかが変わるのです。

つまり、精製は「風味の設計図」と言っても過言ではありません。

 
 
 

代表的な3つの精製方法と風味の特徴

 

 
ウォッシュド(水洗式) ── クリアで明るい酸味

果肉を機械的に除去したあと、水で発酵・洗浄する方法です。

クリーンで雑味が少なく、酸味が際立つのが特徴。

エチオピアやケニアなどの高品質産地で多く使われています。

 

ナチュラル(非水洗式) ── フルーティで複雑

果実をそのまま乾燥させる方法。

乾燥中に果肉の糖分が種子に移り、ベリー系の香りや赤ワインのような風味を生むことも。

ブラジルやエチオピア南部で多く採用されています。

 

ハニープロセス ── 甘さとボディのバランス

果肉を除去したあと、粘液質(ミューシレージ)を一部残したまま乾燥させる方法。

ウォッシュドとナチュラルの中間で、程よい甘さ・酸味・ボディのバランスが魅力。

中米(コスタリカなど)で発展しました。

 
 
 
 

精製が風味に影響する科学的な要素

 

 
発酵の時間と温度が与える変化

発酵は、微生物(酵母や乳酸菌など)が果肉の糖を分解する過程。

温度・時間・湿度の管理によって、酸や香りの成分が大きく変化します。

たとえば長時間の発酵はフルーティさを強調し、短時間ならクリーンな風味を保ちやすいです。

 

粘液質(ミューシレージ)と微生物の関係

ナチュラルやハニープロセスでは、果肉の粘液質が種子に残ります。

そこに棲む微生物が風味を構築するため、乾燥中の環境や衛生状態も味に直結します。

まるで“微生物によるレシピ”とも言えるでしょう。

 

乾燥の仕方が残す「香り」の鍵

日陰か直射日光か、アフリカンベッドか地面か──乾燥工程ひとつとっても、揮発性の香気成分の保持率が変わることがわかっています。

特にスペシャルティでは、香りの鮮やかさや余韻が精製の丁寧さと直結します。

 
 
 

なぜ国や農園で精製方法が異なるのか?

 

 
水資源・気候・標高・技術レベルの違い

たとえば水が豊富なエチオピア高地ではウォッシュド、乾燥地のブラジルではナチュラルが適しているなど、自然条件に合わせた精製法が選ばれるのが基本です。

また設備や人材の影響も大きく、精製技術はその農園の“哲学”を反映します。

 

マーケットの求める味と精製技術の関係性

欧米市場では「クリーンカップ」重視のウォッシュドが根強い人気。

一方、近年はアジア市場を中心にナチュラルやハニーのような個性的な風味も評価されるように。

マーケットが求める味によって精製技術も進化しています。

 
 
 
 

スペシャルティコーヒーを選ぶとき、精製で味の方向性を読む

 
テイスティングノートと精製方法の相関

「ストロベリー」「白ワイン」「チョコレート」──こうしたフレーバーは、実は精製方法によるところが大きいのです。

テイスティングノートを見る際は、精製と照らし合わせて読むと納得感が変わります。

 

精製でコーヒーを選ぶ楽しさ

お気に入りの一杯に出会ったら、その精製方法をチェックしてみてください。

きっと自分の好みに合う精製傾向が見えてくるはず。

産地や品種だけでなく、「精製」で選ぶ時代がもう来ているのかもしれません。

 
 
 

精製の違いを知ることが、コーヒーの個性を味わう第一歩

 

 
コーヒーの精製方法は、単なる“処理工程”ではなく、風味の設計と発酵のアートです。

飲み手がそれを理解すれば、もっとコーヒーが面白くなる──。

次の一杯を飲むとき、ぜひ精製方法にも目を向けてみてください。

 

 

 

Written by Bean Scribe

Bean Scribe

@beanscribe

 

コーヒーの魅力を探求し、焙煎から抽出、文化までその奥深い世界を発信するライター。
日々の一杯に込められたストーリーを届けます。

 

 

 

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